凝り固まった頭になってしまう。
1秒でも足を早く踏み出さなければ。
1mmでも変化を加えて横に逸れなくては。
どうにもならん殻が壊せない。
もういい加減やめてください。ほんとに。
これ以上いじめんといてください。
人生が無期懲役ならば、サーモンくらい毎日食べさせてください。
あぁ、この人には分からない。
言葉が分かるやつには分からない。
すなわちそれ自分。
悲しいよ、ほんとうに。あーあ。
なんだかなぁ。
途端に右フック。
脈絡もないったらありゃしない。
いや、無いようである。そして実は無い。
紙飛行機の序盤はいつだって最高潮。
枕を濡らす日があってしまうのは誰のせいでもない。
暴風雨。中に混じった針がどうやら身体を貫通し切らずに残ってしまったみたいだ。
単純と死は近い。あまりに近い。
不思議と小さい頃好きだった、薄められた抹茶味みたいなソフトクリームが食べたくなった。
あれは山奥にある祖父母の家の近く、こじんまりとしているが、その地域では1番大きなバス停だ。
そこのバス停に隣接している建物にカウンターで売っていたソフトクリーム。
バニラ、チョコ、バニラチョコ、抹茶、バニラ抹茶があった。
気分で抹茶とバニラ抹茶を食べるのが好きだった。
しかし、他とは違う味がした。それが好きだったが、母にひと口食べさせると「うすっ。」と言っていた。
そこで初めてこの味の違いは薄められたものなんだと気がついた。
薄かったからショックというより、薄いのにこんなに美味しいのか!と感動して余計にハマっていた。あの頃から安舌は始まったのかもしれない。
母にもったいないから食べるな、と言われていたのを聞き流し、優しいおばあちゃんから貰ったお小遣いを握りしめ兄弟達と食べていた。
夏だった。しつこいくらいの夏。
蝉がうるさくて、それでも川の流れる音が心地よくて好きだった。
あのクソガキだった頃、後先なんて考えずに怒られる日々だったあの頃。
あの時、あんな安っぽい味のソフトクリームにハマっていなければ、当時の風景も忘れていたのかもしれないと思うと、薄めな抹茶味のソフトクリームの価値は計り知れない。
ずっともう1回食べたいな、と思いつつも22歳になってしまった今。
もはや潰れてしまったのだろうと諦めすら想像に容易くなってしまった。
間違いなく特別だった。
わけも無く思い出す、そんな日。